12月5日(土)、第二回となりました教育フォーラムでは、『野球』をテーマに医療、プロスポーツの面から教育、指導について講演していただきました。
第一部『肩・肘の投球障害~発見・診断・治療~』
北九州市立医療センター整形外科医 主任部長 西井 章裕氏
西井先生には野球選手に多くみられる肩と肘の怪我についてご紹介いただき、その後どのように治療をしていくのか?
ま た、怪我をしないようにどのように予防をしていくのか?という点について分かりやすく説明していただきました。その中でも特に印象に残ったのが、肩と肘に 痛みが出るのは「結果」であって、そこに負担をかけている「原因」を見つけていかなければいけないという点でした。そのために西井先生は診察の中でも前屈 動作などで全身の動きの確認をしたり、下半身の柔軟性や筋力もチェックされているとのことでした。怪我をしているところだけを診るのではなく、選手一人一 人の特徴的な状態から怪我につながる原因を見つけていかれる診察の様子を伺い、まさにプロフェッショナルな仕事であることを認識しました。
また、西井先生は原因を見つけたら終わりではなく、なぜ怪我をしてしまうのか?なぜ痛みが出るのか?という点を選手(患者)自身に気づいてもらい、それを変えていくための方法を的確に伝えられていました。
第二部『達成と育成を創り出す~最強組織の作り方~』
北海道日本ハムファイターズ一軍内野守備走塁コーチ兼作戦担当 白井 一幸氏
2部の「達成と育成を創りだす 最強チーム作り方」は、2014年 より北海道日本ハムファイターズ 一 軍内野守備走塁コーチ兼作戦担当を任されている日本ハムファイターズの白井コーチの講演でした。
ど うしたら「やる気を持って頑張ることができる人を育てられるだろう。」指導者の方々の共通の課題を指導者目線ではなく「指導を受ける側の心理」「チーム全 体がビジョンをもつことの大切さ」を中心に命令や指示、恫喝では選手は 成果を出せない、ミスをしたときこそ最高の励ましがモチベーション向上につながるとお話くださりました。また、選手や部下が「自ら考えて行動するようにす る」ために指導者としてどのような関わり方をしていくと効果 的なのかその指導方法など、参加者を巻き込んだ巧みなトークで、場内が笑いに包まれる場面も多く楽しく学べる時間でした。