九州医療スポーツ専門学校の新入学生の皆さん、そして、在校生の皆さん、新型コロナウイルスの世界的流行の中で、何を感じていますか?
まず始めにお伝えしておきますが、今回の未曾有の出来事も、いつか必ず終息します。
しかし、この出来事が、ただ過ぎていくのを見ているだけでなく、わたしたちが生きていく未来について、もう一度考える機会にしてみてはいかがでしょうか。
あなたたちが選んだこの医療の道は、本当に素晴らしい世界です。
なぜならば、健康というものは何にも変え難く、どれだけ有難いものか。そして、その健康を守るための仕事を選んだあなたたちは、どれほどのやりがいを感じ、一生の仕事として取り組むことができるか。まず、そのことを一番に感じてください。
そして、今までも様々な歴史が繰り返されてきました。ペスト菌感染、100年前のスペイン風邪、紛争・戦争など、自分たちでコントロールできない出来事が起こっては、私たちの祖先である方々がしっかりと地に足をつけて、私たちに繋げてくれて、今があります。
そして私たちは、繋いでくれたこの現在を、未来の子どもたちに、しっかりと繋いでいく責務があります。
これからの未来を守っていく存在として、今できること、自分たちでコントロールできることに集中し、全力で生きていくこと。その積み重ねが、やがて貴重な財産となります。
第35第アメリカ合衆国大統領のケネディ氏は、こう言いました。「あなたの国が、あなたのために何ができるかを問わないでほしい。あなたが、あなたの国のために何ができるかを問うてほしい。」
この言葉の意味を今一度理解し、国や自分以外の誰かに頼るのではなく、まずは自分たちができることを考えてみてはいかがでしょうか。
東洋医学の考え方に「上医は未だ病まざるものの病を治し、中医は病まんとするものの病を治し、下医は既に病みたる病を治す」という言葉があります。
これは「医者には上医、中医、下医の3段階があって、最も優れた医者は、病気になる前の状態(未病)を治す」ということを表しています。
これからの医療は、必ずや上医が必要な時代へと変化していきます。
九州医療スポーツ専門学校の教育理念でもある「士魂医才」、この言葉を胸に、改めて医療の在り方を考えてみてください。
最後になりますが、今、私たちができることは、不要不急の外出を控え、うがい、手洗い、マスクをするなど、当たり前のことを当たり前に行うことです。
また、最前線で闘う医療関係者の方々へ、感謝と敬意を表すことです。そういう、何事も感謝できる思考で、行動していってください。
皆さんの成長に期待しています。私たちゼロ100プロジェクトの仲間として。
学校法人国際学園
理事長 水嶋 章陽